公園で子どもが遊ぶ姿か年々減っていると実感していますが、
親子でプロを目指したり、小学生入学前からスポーツに打ち込む(打ち込ませている)子どもが増えています。
しかし、幼少期から日常的に練習をすることで大きなケガを引き起こすことがあります。
・子どもは大人のミニチュアではありません
ついつい大人のミニチュアのように思ってしまいますが、精神的にも肉体的にも全く異なると思って下さい。
特に、成長期の子供の骨は大人の骨とは違い、骨の端に近い部分が成長軟骨といわれる軟骨になっています。
この軟らかい骨に過度のストレスがかかり続けると、さまざまなスポーツ障害を発症します
「例えば、野球のバッティング、柔道の投げ込み、バレーボールのスパイクなど腰をひねる動作を過度に繰り返すことで、腰椎に負担がかかり続けると腰椎分離症になり腰の骨が分離してしまいます。また、野球のピッチングを繰り返すことで肘の骨に離断性骨軟骨炎が起こり二度とピッチングできなくなり野球が出来なくなります」
・子どもを守れるのは大人だけ
「同じ学年でも体の発育の速い子と遅い子には約5年分の差があるといわれています。スポーツは一般的に体が大きい子が有利です。チームスポーツだと、身体的な成長の速い体の大きな子が、野球ならエースとなり、頼られることで、結果的に大きな負担がかかってしまい、スポーツ障害が起きてしまうケースがあります。また成長の遅い子が皆と同じメニューをこなそうとすると成長途上の身体に強い負担がかかることになります」
他の子どもと比較して成長が早いのうちは大活躍していても、活躍しているからと言って過剰な練習をさせてしまい、ケガしてドロップアウトする子どもも残念ながら多く存在します。
ですが、成長期のスポーツ選手にとって週末の試合は、プロ選手になったりオリンピックで金メダルを取るのと同じくらい大切と思っていまし、子どもは親や指導者の期待に全力で答えようとし、自分ではストップをかけることは考えません。
・スター選手を障害から防ぐためにどうすればいいか
あなたはどう思いますか?
下の3つから選んでみてください
- ケガを予防するトレーニングをする
- 専門的なコンディションのチェックを定位的に受ける
- 保護者がストップをかける
- 基礎練習を徹底する
さあ、どれも正解のように思いますが、防ぐことだけを考えると『3,保護者がストップをかける』しかありません。
しかし、子どもはスポーツできないストレスでドロップアウト(非行)になるかもしれませんね
なぜ、1番と2番で予防できないかというと
スポーツ選手は、ケガが起きるまでケガするなど一切考えていませんし、痛みが無くなると予防のトレーニングはやらなくなりますし、予防の専門的な話にも耳を傾けません。
もし傾けるとするならパフォーマンスが向上する話くらいです
4番が一番理想的だと私は考えています。
もちろん基礎練習をしていてもケガをすることはありますが
中村勘三郎さんのこう言った言葉をご存知でしょうか?
〔中村勘三郎〕『型を身に付けねば型破りにはなれない』
型を身につけてから、破るから“型破り”っていうんだよ!
型があるから、型破りっていうんだよ!型がなかったら「形無し」
ようするに、基礎練習を徹底して基礎を固めればパフォーマンスを発揮できますし、基礎が固まっていればケガのリスクも基礎が固まっている分だけ減少します。
・動きの基礎を知っていますか?
ジュニアのスター選手を障害から守るに基礎練習が大切と言いましたが、あなたは動きの基礎を知っていますか?
動きですので運動学に基づいた話になります。
運動学を理解していなかったら動きの基礎を伝えることはできませんよね
・動きの基礎は専門家に!
ということで、やはり子どものケガを防ぐには専門家に相談するのが一番です。
但し、運動指導を行わない整形外科医や筋力トレーニングばかりするトレーナーには相談しない方がいいと思います