26回日本臨床スポーツ医学会No4 進化するスポーツ視覚研究

シンポジウム4 進歩するスポーツ視覚研究
座長: 松原 正男 (東京女子医科大学 東医療センター 眼科)

眼科臨床医から見た「スポーツと眼科の関係」と「視覚研究の現状」
演者: 佐渡 一成 (さど眼科)
佐渡先生のお話の要は「スポーツビジョンは存在しない 」ということでした。

では、スポーツビジョンとは何なのでしょう?
スポーツビジョンで代表的な8項目(スポーツビジョン研究会の分類による)

1.静止視力

一般に「視力」といわれ、視標も自分も静止した状態で視標を見きわめる最も基本的な視機能です。スポーツでは両眼視力を測り、健常な視力は1.2と言われています。しかし、最近では視力の低い子供達が増えています。

スポーツでは最低両眼で0.7以上は欲しいものです。0.7以下になるとスポーツで必要なスポーツビジョンと相関関係あるのでスポーツビジョン能力もかなり低下します。眼も毎日酷使しているので日頃ののケアが必要。年に一度の視力チェックも不可欠です。

動体視力

動体視力とは、動いているものを正しく見極める能力です。動きの種類によて2種類に分けることができます。①目標が眼に向かって直線的に近づいてくる動き。②目標が目の前を横切る動き。スポーツビジョンでは、この2種類の動きに対する眼の能力を別々に測定していますが、いずれも「動的な物を視るための鋭敏さ」ということになります。

2.KVA(縦方向動体視力)
眼前に直線的に近づいてくる視標の形状を見きわめる能力です。

3.DVA(横方向動体視力)
眼前から一定距離の空間を横に移動する視標の形状を眼の動きだけでタイミングよく見きわめる能力です。

4.眼球運動
視線を動かして複数の目標を次々に見極める能力です。
スポーツではボールの球種や相手の動きを瞬間的に見極める能力です。

5.コントラスト感度
明るさの微妙な違いを識別する能力です。ドーム球場での屋根とボールの見極感など。

6.深視力(距離感)
両眼の視力バランス、及び視差(両眼網膜に写る像の微妙なずれ)による視標の相対的な位置関係を認識する能力。テニスやサッカーなどのスポーツでは特に深視力が決め手といわれております。

7.瞬間視力
見方選手や相手選手の位置関係など、必要な情報を瞬時に認識する能力です。

8.眼と手の協応動作
眼でとらえて素早く反応する、スポーツをやるうえではとても大切な能力です。一点に意識を向けないで、視野全体に注意を配り、周辺視でターゲットを捉える能力が関係します。バレーボールは眼と手の競技です。一瞬としてボールから眼を離せないテニスのラケットや野球のバットスイングのさいも、視覚とパフォーマンスの間の精密な協応動作が働きます。

スポーツビジョン協会ではこのような定義があり時間とお金をかけてtrainingをしている選手も多いのですが実際にはスポーツビジョンというものはなく無駄なことをしているだけだということです。
先行研究では、野球の打者が打つ瞬間までボールを見ることはなくバット見当たるところはみていないという結果が出ているのに、選手は当たる瞬間まで見ていると答えます。
なぜそうなのかは加藤先生と中本先生のお話で解決でいます

熟練スポーツ競技者の眼球運動
演者: 加藤 貴昭 (慶應義塾大学 環境情報学部 環境情報学科)
剣道には遠山の目付けというものがあり相手の眼の奥にある山を見るというものです。実際に目線を解析すると熟練の師範はほとんど同じ目線で試合をしており初心者は竹刀を見ていました。有段者でも目線が一定することはありません。他の熟練スポーツ選手(日本代表を長期間務めるレベル)でも調子のいい時は全体をふわっと見ていると答えているそうです。また、プロ野球選手の目線を解析すると投球時にボールを見ているよりも圧倒的に肘周りを見ていました。実際に相手が竹刀が動いたりボールがリリースされたのを確認してから動いたら一本を取られストライクも取られます。どうすれば一本を取りヒットが打てるのでしょうか

スポーツにおける視力の実態と重要性
演者: 枝川 宏 (えだがわ眼科クリニック)
枝川先生はスポーツ選手にContact lensを使かい強制的に視力をコントロールし競技能力に差がないか調べられました。結果はアーチェリなどの動かないスポーツに視力による差はなく動くスポーツでは視力1,2程度が一番競技能力が高くなりました。しかしながら、静止視力よりも乱視や複視といった屈折障害がおこると視神経から脳に送られる情報に不備が生じ本来一回で行われるやり取りが数回になり、結果的に身体が反応できずスポーツパフォマンスを低下させるということです。

スポーツ選手の心の眼とその熟達
演者: 中本 浩揮 (鹿屋体育大学 体育・スポーツ心理学研究室)
トリックアートはご存知でしょうか?脳が騙されてしまう絵です。あれは目の錯覚ですが、実際に見えているものは本当に見えてるものなのでしょか?
投球動作やテニスのサーブを途中まで見てそのボールはどこに来るかというテストを行うと熟練者ほど早く正確に回答できほぼ初動の段階で見分けいます。なぜ軌道がわかるのでしょうか?ある先行研究で左からくる光が右に移動して消えたところでボタンを押すという実験を行い数回は最後まで来てから光が消えて最後に実際の半分お距離で光を消しましたが野球をしている群は最後のところでボタンを押し野球をしていない群は光が消えたところでボタンを押しました。さらに野球をしている群に聞くと半分のところで消えたのもかかわらず光は最後で消えてました答えています。
軌道のテストに戻り、実際に動きを見続ければその後の予測能力は向上しそうですが実際はその動きを行うことで予想能力が向上するというのが研究でわかっています。
一連の動きが熟達すると動きに対して予測することが出来てくるので実際には見えていないボールの軌道を脳で作り出し実際に見えているようになります。このことが選手が答えた「ボールが当たるまでみえている」ということです。

〈まとめ〉
運動を熟練していくことで相手の動きを自分の動きに変換してイメージを作りあげ、予測の能力を向上することがパフォーマンスに繋がるということでした。それには脳に送られる情報が1回で済むように屈折が無い1.2の視力を維持(矯正◯)することも含まれますよ(・∀・)

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